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The Hedonistic Imperative

ヘドニズム的使命

"我々の苦痛と同様の苦しみを経験している知覚ある存在がいる限り、その苦痛に自分の痛みや愛する人の痛みと同じ優先度と緊急性で取り組まなければならない"―デイヴィッド・ピアース

―Abstract―

デイヴィッド・ピアース(David Pearce)が発展させているのが、『The Hedonistic Imperative(ヘドニズム的使命)』である。これは、我々生物をゲノムレベルから再エンジニアリングすることで、情報に対する応答や、知的洞察力を保存しながら苦痛の存在しない生物世界を実現しようというものである。

・デイヴィッド・ピアースについて

 

デイヴィッド・ピアース(David Pearce)は英国の哲学者、ネガティブ功利主義を代表する人物。

1998年に、テクノロジーの倫理的利用の促進と、バイオテクノロジーなどの技術利用によって人類のウェルビーイングを向上させることを目的とする『世界トランスヒューマニスト協会』をニック・ボストロムと共に設立した。

ピアースは、薬剤やナノテクノロジー、バイオテクノロジー、神経外科的技術、AIなどを利用し、人類の機能改変および拡張を行おうと考えるトランスヒューマニズムと呼ばれる思想分野における重要な人物の一人に数えられる。彼は、トランスヒューマニズムを通し、人類から苦しみを完全に取り除くことを目指している。またビーガンであるピアースは、我々は動物を人類の手から解放することだけでなく、生態系を再設計することで、野生動物たちを苦しみから解放することにも責任を負っていると主張している。

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